1年、3年、5年と順調に在留期間のステップアップを目指して
タナカイサオ行政書士事務所では、これまで数多くの「日本人の配偶者等ビザ(以下、配偶者ビザと表記します)」の申請だけでなく、更新手続きのサポートも行ってまいりました。国際結婚を経て最初の配偶者ビザを取得したご夫婦の次の悩みは、やはり更新手続きです。多くの国際結婚カップルが、「次回は1年ではなく、3年や5年の長いビザが欲しい」「1年ごとに更新するのは負担が大きい」「早く3年のビザを取って永住申請に繋げたい」と望まれます。配偶者ビザの在留期間が1年になるか、3年、5年になるのかには、出入国在留管理庁(旧入国管理局)の審査基準が存在します。漠然と必要書類を提出するだけでは、何回更新しても「1年ビザ」から抜け出せないケースも少なくありません。
今回のブログでは、配偶者ビザの更新手続きは「いつから可能なのか」という基本から、入管が「1年・3年・5年」の在留期間をどのように決めているのか、基準と長期ビザの申請が通るコツを解説します。
配偶者ビザの更新手続きはいつからできる?
配偶者ビザの更新申請(在留期間更新許可申請)は、現在持っている在留期間が満了する日の3か月前から受け付けられます。例えば、在留期間の満了日が10月15日であれば、その3か月前である7月15日から申請可能です。「まだまだ先だから」と油断していると、書類収集や理由書の作成に手間取り、気づけば満了日間近になってパニックになられる方もしばしばです。
審査期間は通常2週間から1か月程度ですが、混雑状況によってはそれ以上かかることもあります。満了日当日までに申請を完了していれば、審査中に満了日を過ぎても「特例期間」として最大2か月間は適法に在留できますが、慌てない為にも、3か月前になったらすぐに動けるよう準備を開始することを、当事務所ではお勧めしております。
配偶者ビザの在留期間6か月・1年・3年・5年の決定基準
①「5年」の在留期間が決定される基準
5年ビザは配偶者ビザにおける最長期間であり、以下の条件を「すべて」クリアしている必要があります。
・入管法上の届出義務の完全な履行:住居地の変更届や配偶者に関する届出を遅滞なく行っている。
・各種の公的義務の履行:公的年金や公的医療保険の保険料を適正に納付している。
・納税義務の履行:主たる生計維持者が住民税などの税金を滞りなく納めている。
・子どもの通学:義務教育期間(小・中学校)の子どもがいる場合、学校に通わせている。
・婚姻生活の継続性と安定性:今後の安定した生活が見込まれ、「婚姻後の同居期間が3年を超えていること」が必須条件です。
②「3年」の在留期間が決定される基準
3年ビザが取得できると、将来的な「永住許可申請」の要件(3年以上のビザ所持)を満たすため、非常に重要なステップとなります。
・5年ビザの基準にある「届出義務」「公的義務」「納税義務」「子どもの通学」をおおむね満たしている。
・婚姻生活の信ぴょう性や継続性に問題がなく、安定した共同生活が営まれている。
5年の要件と異なる最大のポイントは、「同居期間3年超」という厳格な縛りがない点です。そのため、最初の1年の在留期間を経て、1回目の更新で3年にステップアップするケースもしばしばあります。ただし、税金の滞納があると可能性はかなり低くなります。
③「1年」の在留期間が決定される基準
新規取得時や他ビザからの変更時は、原則として最初は1年が付与されます。更新時に再び「1年」になってしまうのは、婚姻生活の継続性や実態について、審査官が「もう1年様子を見て確認する必要がある」と判断した場合や、転職直後で収入の安定性に懸念がある場合、税金や社会保険の支払いに遅延があったりする場合です。複数回書いてしつこいようですが、それくらい公的義務の不履行は審査官に悪印象を与えます。
④「6か月」の在留期間が決定される基準
これは少し特殊なケースですが、最も短い「6か月」が交付されるのは、主に離婚調停中や離婚訴訟中の場合です。夫婦関係が破綻しかけており、今後、配偶者としての活動が見込まれないため、短期スパンで状況を確認するために付与します。
更新手続きで「3年・5年」を認めて貰うためのポイント
①「安定した経済基盤」を数字付き公的証明で立証する
審査官は、「日本で困窮することなく安定して暮らせるか」を重視します。更新時には住民税の「課税証明書」と「納税証明書」を提出しますが、ここに記載された総所得金額が判断材料になります。なお、日本人パートナー側が無職であっても、外国人パートナー側に十分な収入があれば問題ありません。転職直後などで不安がある場合は、雇用契約書や給与明細、今後の生活見通しを書いた理由書を添付して補強します。
②「公的義務・納税義務」の期限遵守
未納がないのは当然ですが、実は納付期限を守っているかも厳しく見られます。自分で納付書を使って支払う(普通徴収)を選択されている方は要注意です。1日でも期限を過ぎて支払った履歴があると審査官に把握され、義務を適正に履行していないとみなされます。支払いを自動化する口座振替やクレジットカード決済への変更をお勧めします。税金の未納と支払遅延は厳禁です。
③「婚姻の実態と共同生活」の継続性(別居時の対策)
配偶者ビザの審査は、「実体のある真正な婚姻生活」の実態調査です。単身赴任や親の介護など正当な理由で別居している場合は、何も説明しないと「夫婦関係が破綻しているのでは?」と疑われ、1年ビザや不許可のリスクもあります。なぜ別居しているのか、いつまで続くのか、頻繁に連絡を取り合っている実績などを理由書で説明し、裏付け資料を提出することが必須です。
在留期間ステップアップの先には
1年、3年、5年と順調にステップアップし、その先にある永住権を見据えるためには、日頃からの公的義務の履行と、更新時の丁寧な書面立証が不可欠です。「自分の状況で3年が取れるか不安」「転職したばかりで心配だ」という方は、書類申請に着手する前に、タナカイサオ行政書士事務所にご相談ください。ご夫婦が日本で安心して末永く暮らせるよう、書面づくりのお手伝いをさせていただきます。
